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ファイナンシャルマガジン玉置浩伸インタビュー
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今月号から始まる新コーナー「海外起業家インタビュー」。
世界に活躍の場を広げる海外企業家から見た日本や、「今」という時代がはらむ可能性についてインタビューしていく。
第1回目はAOLジャパン代表取締役、ゴルフダイジェスト・オンライン創業者として著名な玉置浩伸氏をお迎えする。玉置氏は現在、ベンチャー投資会社サラトガ・パートナーズ代表取締役会長、及び、米国のケーキショップチェーン、ミヤビ・フーズ代表取締役社長を務めている。
そして、今回は、30万部を超えるベストセラー「レバレッジ」シリーズの著者であり、レバレッジコンサルティング株式会社 代表取締役社長兼CEO 本田直之氏をインタビュアーに迎え、インタビューを行う。
日本と世界のビジネスを知り尽くす玉置氏のビジネス観、本田氏との成功の秘訣を巡る対談など読み応え満載の内容を、ぜひ一読ください!





本田:まず始めに会社の事業内容をお話いただけますか?


玉置:今はアメリカで、「Satura Cakes」というケーキ屋チェーンを展開しています。1号店がカルフォルニアのロスアルトス、2号店がスタンフォード大学近くにあるパロアルト、3号店のハーバコートからハワイに出店しています。ハワイではダウンタウンにキッチンを設け、4号店にワードセンター、5号店にロイヤルハワイアンショッピングセンターをオープンしています。

「Satura Cakes」では、日本人シェフがつくる質の高いケーキをアメリカで販売するということをコンセプトに、地のモノを材料とすることにこだわっています。カルフォルニアではカルフォルニアのフルーツを使い、ハワイではハワイのモノを使っています。

本田:華麗なご経歴をお持ちの中、全く異なる分野でビジネスを展開されようと思ったきっかけについてお話いただけますか?

玉置:一番のきっかけは、93年から96年末までのシリコンバレー駐在中に、おいしいケーキを見つけることができなかったことです。もともとケーキ好きなこともあって、アメリカにはおいしいケーキが無い。反面、日本のケーキはおいしいと再認識しました。

その後、ハーバードビジネススクールに行ったのですが、世界各国から来ている方との議論の中で、日本と言えば半導体、車、家電の国であると認識されていることに気づきました。皆さん日本にいらっしゃれば日本の食文化はレベルが高いとおっしゃるんですが、なかなかそれが海外に広がって行かないんですね。

私が商社にいたときも、食料部門担当者は海外のモノを日本に持ってくることに熱心で、日本のモノを海外に持って行くということをまるでやっていませんでした。こうした経験と日本を良く理解して欲しいという思いが、ケーキ屋に結びついたわけです。

さらにいえば、インターネットで会社を1つ上場させた後、同じようにITの分野で勝負するということに、個人的な興味が沸かなかったんですね。できれば、もっと違う場所、違う仲間、違う分野でチャレンジしたかったという理由もあります。

本田:大企業の社長という道も十分にあり得たご経歴の中、起業を選ばれた理由をお話いただけますか?

玉置:一番大きいのはシリコンバレーにいた時の経験ですね。ここでは、自分で会社を起こし、大企業に育てていくプロセスを実行できた人が最も偉いという位置づけになっています。この環境の中で、既にできあがった階段を上り詰めることよりも、もっとやりがいのあるチャレンジがあると実感したわけです。

日本にいる時は、AOLジャパンの代表取締役というのが一番魅力的に見えました。幸いにもそのポジションに付けていただいたのですが、その後、自分にとってのやりがいやチャレンジという観点から、三井物産の部長、取締役、社長というポジションがさらに魅力的に見えたのかというと、そうではなかったわけです。

しかも、伝統的な日本の大企業の流れからいえば、こうしたポジションを得るためには、20年くらいの時間を要します。社長になれるという確証がない中、20年もの時間をかけるということが、自分にとって良い時間の投資と言えるのかを考え、「起業」という結論を出したわけです。

本田:もともと起業志向はお持ちだったのでしょうか?

玉置:父親が自営業をやっておりましたので、サラリーマンの家庭というモノが逆に分からない環境に育ったように思います。自分の時間を自由に使い、やりたいことをやるけれども、その分、リスクは全て背負う。その分、人生をかけている。こうした姿に幼少の頃から親しみを持っていました。

もう1つは、先ほどお話しましたシリコンバレーで起業家の方から受けた影響があると思います。
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鹿児島ラ・サール高校、東京大学教養学部卒業、ハーバード・ビジネススクールでMBA取得。三井物産在籍中、シリコンバレーに駐在、情報産業本部企画、M&A・ベンチャーキャピタル業務に従事。AOLジャパン代表取締役。ゴルフダイジェスト・オンライン創業。同社取締役兼COO。同社マザーズ上場を機に退任。現在、ベンチャー投資会社サラトガ・パートナーズ代表取締役会長、および米国のケーキショップチェーン、ミヤビ・フーズ代表取締役社長。著書に『志は起業を呼ぶ』(ファーストプレス)がある。