株式投資・不動産投資セミナーはファイナンシャルアカデミー 当サイトは日本ファイナンシャルアカデミーが運営しております。
ファイナンシャルマガジンJFA 海外レポート「タイ編」

第7回目でございます。

日本は秋の季節でしょうか。タイでは良く雨が降っております。この時期を越えていくと乾季となり、日本人でも涼しいと感じることになる季節がきます。11月、12月は徒歩の移動でも汗をそれほどかかなくても良いので観光には良いシーズンとなると思います。

12月に1週間ほどですが朝方震える程度寒くなることもあります。 タイは2007年度日本からの観光客数が落ち込んだようなのですが、これは度重なるタイでのイメージが悪くなってしまったのと、バーツ高が影響しているようです。 ただ、観光には良い季節ですし、海外旅行候補先として穴場かもしれません。

先月、阿部は大阪と東京で講演会を行なってきました。 それぞれ大変な人数の方の前で講演する機会をいただきまして、 非常に光栄なことでした。関係者の皆様にはこの場をお借りして御礼申し上げます。

さて今回はタイの自動車関連のニュースになります。 バンコク最大のデパートであるサイアムパラゴンには高級車がずらりと並んでいます。 タイの高級車市場マーケットの定義として一応200万バーツ以上が対象になるそうです。タイでは車の種類が日本に比べて少ないのですが、高級車はかなり豊富にあります。

トヨタ車のカムリと呼ばれる中型セダンよりも上のクラス。200万バーツ(800万円)・・・・。けっこうなお値段します。これらにはボルボ、レクサス、BMW、メルセデス・ベンツ、などが含まれます。当然その上のクラスに入りますとフェラーリ、マセラティ、ポルシェなどがありますが、 とりあえずこの200万バーツ以上の高級車販売の中ではタイは、年間8000台〜10000台が販売されています。メルセデス・ベンツがおよそ50%前後のシェア。続いてBMWの販売台数が30%くらい。続いてボルボ。そしてアウディと続きます。そしてレクサスは年間200台〜300台。もっと売れても良いはずなのですが、ここに日本とは違った二つのポイントがあります。

ベンツやBMWはタイ国内で組み立てされます。(一部上級車は輸入です。)そのため基幹部品調達は海外からですが、完成品がタイ国内であるために税金が低く抑えられ、販売コストが下がります。これをCKDと言います。Complete Knock Down(コンプリートノックダウン)の頭文字です。


逆に完成した車を持ちこむのはタイ国内ですと非常に関税が高くなります。こちらをCBUと言います。Completely Built-Up(コンプリートビルドアップ)の頭文字です。タイは自国での自動車産業の育成を図るためにCBU車への関税を高く設定しタイ国内生産企業からの購入を推し進めてきた背景があるのです。

 さてパラゴンへ戻りますと、ずらりと並んだ高級車の中で目立っているポルシェ。日本でも時折見かけるかもしれません。ところがタイではしょっちゅう見かけます。最低価格のボクスター2.7で760万バーツ。3000万円近い価格です。911カレラ4Sですと1610万バーツです。計算するのも面倒ですが6000万円に届きそうな数字です。(1バーツ4円で計算。)

もちろんこれらはクルマでして、不動産ではないので、使って走れば消耗し、中古車となります。 それでもタイ人富裕層は購入します。店員さんにタイ語で聞いてみると年間80台〜100台は売れるそうです。もう少し高めにマセラティも展示しています。同時に販売もしていまして、こちらも1190万バーツからとたいへんお得だそうです。(店員さんいわく)


お金持ちの乗るかっこ良さナンバー1高級車フェラーリ(左上)。これがタイでは2250万バーツからとなります。F599ですと3150万バーツです。軽く1億円超えてきます。これらが年間15〜16台は売れていくそうです。(若いお金持ちタイ人が購入するそうです)

このような感じでタイの富裕層は日本と比較できないほどお金を持っていたりするのです。なお、BMW3シリーズ、メルセデス・ベンツCクラスは280万バーツ前後で購入できます。価格が安く感じられてしまいます。(それでも1000万円超えているのですが・・)少なくとも大卒初任給が1万バーツ前後(4万円ほど)の国でこのようなクルマが売れていくのにはタイに来た当初はたいへん驚きました。普通の車の方へ話を振りますと、トヨタモータータイランド(TMT)は2006年にピックアップ・乗用車生産ライン増強で466億バーツの事業認可を受けて日産自動車、タイヤメーカーのブリジストン、住友ゴム、横浜ゴム各社、ゼクセル、ケイヒンオートパーツなどの自動車部品企業も大型投資を決定しました。 タイでは自動車部品組み立てにおいてすでにアジアのデトロイト化が始まっていて、数多くの自動車部品メーカーが第3次下請け(サプライヤー)がタイの東南部のアマタナコン工業団地、イースタンシーボード工業団地など多くの工業団地に進出しています。


タイにある自動車部品企業大手は以下のようになります。
タイにはインドのタタ・モーターズ、韓国のヒュンダイと言った大きな自動車ブランドはなく、改造車を手掛けたりする、タイルンユニオンカー(TRU)と言う企業はあります。こちらはいすゞ社製のピックアップトラックの改造、外国輸入車の販売、自動車部品の製造などを行ないます。

タイルン・ユニオンカー(TRU)
2006年売上/24億1300万バーツ
純利益/マイナス2600万バーツ
こちらでは2007年第2四半期160万バーツの最終赤字を計上しています。
タイ国内の自動車販売台数が減り、売上高では06年同期比でマイナス6.6%減、5億450万バーツと言う数字でした。

アーピコ・ハイテック(AH)
売上(2006年度)/80億1000万バーツ
純利益/3億8000万バーツ
こちらはもともとマレーシア系の会社でした。現在日本の商社双日が15%の出資を行なっています。2006年にKPN社を買収して事業規模の拡大を図っています。

ソンブーン・アドバンス・テクノロジー(SAT)
売上(2006年度)/43億8900万バーツ
純利益/4億4200万バーツ
アクスルシャフト、ブレーキディスク、ブレーキドラムなどを製造するソムブーン・アドバンス・テクロノジー(SAT)は2007年度第2四半期、売上高が14%増の11億7900万バーツ、最終利益が33%増の1億2800万バーツ。自動車部品の海外向け輸出が好調でした。

ヤナパン(YNP)
売上(2006年度)/51億2000万バーツ
純利益/1億4700万バーツ
ヤナパン(YNP)は自動車部品でも金属系部品を扱います。タイの地場系自動車部品メーカーです。第2四半期で売上高が0.2%減の12億4710万バーツ、最終利益が74.3%減の620万バーツ。

タイ・スタンレー電気(STANLY)
売上(2006年度)/82億5600万バーツ
純利益/11億5100万バーツ
他にもメルセデスベンツの上級車種・改造車、日本の輸入車を扱う外車ディーラーで
SECオート・セールス・アンド・サービシズ(SECC)、ボルボ車販売、メンテナンスを扱うスェーディッシュ・モーターズ:現SMC モーターズ(SMC)などもあります。

タイの中間層が購入する車のマーケットシェアで言うと圧倒的にトヨタのシェアが高いのが特徴です。
トヨタ・モーター・タイランド(TMT)
商用車シェア(1tピックアップトラックなど)/11万9931台 42.5% 
乗用車シェア(セダンやワゴンタイプの車)/6万8295台 52.9%
<2007年1月―9月の数字 タイ国内総販売台数/45万1326台 トヨタモータータイランドより>

これを追随するのがホンダ、三菱、日産、いすゞ、GM(ゼネラルモーターズ)や欧州高級車メーカーになります。タイでは年に2回バンコク国際モーターショー(Bangkok International Motor Show),タイランド・インターナショナル・モーター・エキスポ(Thailand International Motor Expo)と言う自動車販売&展示会が開催されています。開催される場所は12月上旬に開催されるタイランド・モーター・エキスポはバンコクの北にある「インパクトムアトンタニ」で。3月後半〜4月に開催されるバンコク・モーター・ショーはバンコクから東に走ったBITEC(バイテック国際展示場)で開催されます。

モーターショーと聞くと「最先端の自動車展示会?」のイメージが日本では強いかもしれませんが、タイ・バンコクでは即売展示会になります。来場する多くのタイ人の方々が試乗もほとんどせずに、高価なものをポンポンと購入していきます。そしてマスコミも多数詰め掛け、大々的に取り上げます。こちらのショーで車の前に立つコンパニオンの方々目当てで来るタイの人も、外国人も数多くいるようです。 このように観光以外にもタイでは自動車のショーなどで盛り上がる行事もあります。 少しバンコク市内からは遠いのですが、タイミングが合えば、ぜひ行ってみられるのをお薦めします。




早稲田大学商学部卒業。大学では日本とタイのFTAを研究する。その後勢い良く海外で働くことを決意して来タイ。英語、タイ語、中国語を駆使しながら富裕層へ高級車を販売する。3年ほど前からタイの経済の発展を信じ、タイ株投資を始める。現在のブログ「アジア株(タイ株)海外投資ロングスティ」はタイ株関連ブログではナンバー1を誇る。
講師のブログは、こちら → アジア株「タイ株」海外投資ロングスティ