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今回は、ケンコーコム株式会社の後藤玄利さんをお迎えしました。バブルが崩壊し、パラダイムが大きく変わった時期に起業された経緯や、時代の流れを読むアドバイスをお話いただきました。 |
後藤:大学を卒業したのがバブルの頃で、外資系コンサルティング会社に入社し、最初の2年間はシステムのコンサルティングを、その後の3年は経営戦略を担当しました。その間にバブルが崩壊し、徐々に経済環境も悪くなりました。経営戦略に関してのコンサルティングも、93年位から突然リストラクチャリングの話ばかりになりました。これから世の中がどう変わっていくかというのは、どのクライアントも同じような認識を持っていましたが、大企業では経営者がそれに気が付いていていても、大勢の従業員もいる大きな会社を全然違う方向に持っていくというのは、とても難しい話だったんです。それまで資産だと思っていたもの自体がある意味、重みになっているように見えました。 そうであれば、何も重荷を持たずに一人で飛び込んで行った方が身軽に新しいパラダイムにあった会社を作れるんじゃないかと思い、自分で会社を始めようと思ったんです。それから、具体的に何をするかということを考えました。実家が製薬会社を経営していて、そこで販売していた健康食品のファンになってくださるお客様がときどきいらっしゃるということがわかったので、そういうお客様を見つけ出していくCRM(Customer Relationship Management)のような会社を作ろうと思って立ち上げたのが「ヘルシーネット (現ケンコーコム)」です。 −大学卒業後に、なぜコンサルティング会社に入ろうと思われたのですか。 後藤:バブルの頃は、成績優秀な人のほとんどは官僚になったり、銀行に就職したりしました。銀行のような大企業に入れば、最初の2、3年は預金を取ってくるような下積みから始まります。私はできるだけ早くからビジネスの第一線に立っていきたいと思っていましたし、早い時期に身につけなければいけないスキルを早く身につけたいと思ったからです。ひとつは、経営の中枢の所に2年目〜3年目位から入れさせてもらえるんです。外資系の会社だったので、国際性を身につけられるということもありました。また、コンピュータやシステムはこれから世の中を変えていくものになるだろうと思ったので、早めにそういったことに触れることは大切だと思っていました。 |
後藤:今いいことに対しては、今の時点で動いてはいけないんだろうと思っています。例えばサッカーや野球で飛んで行ったボールを取りに行くとき、今ボールがある所に走って行っても、ボールはどんどん遠くに行ってしまいます。そうではなくて、ボールが転がって行く先を予想して、その方向に向かって取りに行かなければなりません。 それから、大きな流れというか、大きな潮の部分と上の波の部分を分けて考えなければならないと思っています。例えば、私が大学を卒業した当時、グローバル化の流れや、システムやコンピュータが生活やビジネスの中で重要な位置付けになってくるという流れは、10年先を見ていっても、大きく変わることがないだろうなと思っていました。今で言えば、日本の高齢化や、国のパワーがどういう方向にシフトしていくとかいうことはある程度読めていることだと思いますので、そういう大きな動きをしっかり見ながら、5年後10年後にどうなっていくのかを考えることが大切だと思います。5年後に考えられるシナリオがいくつかあり、どのシナリオでもやっていけるだけの下地を作っておきたいと思っています。 −自己投資という視点で、ご自身で意識されてきた部分は何かありますか? 後藤:スポーツや英会話など、欠かさず磨いておかなければならないようなものは、できるだけ継続するように心がけています。本もある程度は読みますし、年に数回は海外にも行って、情報を皮膚感覚で得るようにしています。それから、いつも、自分だったらどうするだろうということを考えるように心がけています。電車に乗っていて何かの広告があると、この人はなぜこういうことを言っているのだろうかとか、どうしてもっとこういう風にやらないんだろうかということを考えています。 −これまで無かったものに対して、社長ご自身のように新しく道を開拓していったり、何かを成し遂げたいという思いをご自身の中でどのように見出されてきたのでしょうか。 後藤:何かをやりたいというより、自分がいるからできるとことは何だろうことを先に考えています。そのことを成し遂げるための必要条件というのがあって、それを自分がある程度満たしているかどうか、いくつか足りないものがあればそれはがんばって何とかしていけばいい。ただある程度は満たしていないと、それを成し遂げることはできません。 |
後藤:今だから使うべきというところにはお金を使おうと思っています。5年後10年後には経験できないようなことは、お金がかかっても今やろうと思います。 27歳で起業したときには、1〜2年たって、立ち行かなくなる可能性というのも相当あったと思います。その頃、友達や元同僚は、大企業で下積みしていたり、リストラ案件のコンサルティングをしている中で、新しいパラダイムに合うような会社を作っていこうという実験を始めたわけですが、例え失敗してお金が全くなくなってしまったとしても、新しい流れに立ち向かって失敗したという経験は、価値があるだろうと思っていました。 起業という言葉もなかったような当時だったからこそ、今の日本で起業するよりも相対的には価値が高かったんじゃないかと思います。他の人が経験してないことに先に取り組むということは、それ自体は楽しいし、形の無いものだけど評価されるべきもの、誰か評価してくれる人がいるはずのものだと思っています。 −本日はありがとうございました。 |
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−本日はよろしくお願いします。最初に起業に至った経緯についてお話を伺いたいと思います。
−お話を伺っていますと、その当時から時代のうねりに敏感な感性をお持ちで、時代の流れを読む習慣を持っておられたのではないかということを感じます。時代の流れを読むにはどうしたらいいかということについて、読者の方へアドバイスをいただけますか。
−次の話題に移らせていただきますが、意識されているお金の使い方というものはありますか。