- 2012年1月15日 10:18 AM
- コラム
皆様いつも大変お世話になっております。藤井 理(ただし)でございます。
年初からユーロが1.26台、対円では97円台と下落しております。
先週末には米国の格付け機関の一つであるS&P がフランスとオーストリアの格付けを
「AAA(最上級)」から1つ下げ「AA+」としました。
オランダなどは「AAA」を維持しましたが、「格下げ見通しにあるネガティブ・ウォッチ」
に指定されました。これは警戒を意味するものです。
ちなみに、
日本はS&Pからは「AA-」ですが「ネガティブ・ウォッチ」という評価です。
問題のギリシャは「CC」という下から3つ目の評価。
Dがデフォルトなので限りなく破綻に近いという評価が下されています。
一般的に格付けが下がると、通貨が下落し、金利が上昇します。
株式も為替が安定するまでは下落傾向にあります。つまり、資金の逃避が始まります。
現在、欧州では、「魔女狩り」のような事が起きており、
「ギリシャの次は誰だ?」と投資家や中央銀行は神経をピクピクさせています。
市場では国の安全度を図る指標としてCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)
というものがあります。
これは保険のようなもので、例えば、ギリシャのCDSを買った人は、
ギリシャがデフォルトに陥ってしまうと、CDSの売り手が契約想定元本を保証することになります。
このCDS市場はちょっとトリッキーで、市場参加者が限られ、上場もしていないため、
一般投資家からは分かりにくい市場の一つ。
ただし、この市場はものすごくボラタイルな動きをします。
基本的には格下げがおこなわれるとCDSは上昇します。
市場がその国や企業に対して安定性が低い場合CDSの上昇が止まりません。
ギリシャが投資適格水準であるBBB からジャンク債となった日が2010年4月27日でした。
その前後からCDSは上昇に転じ、2010年1月200bp(=2%)が4月21日には420bpと2倍となり、
27日には700bpまで上昇し、そこからギリシャのCDSはウナギ登りに上昇し、現在では7000bp。
その間のギリシャ2年国債の動きは格下げ当時7%程度でしたが、現在は163%まで上昇。
もうここまで上昇すると、債券利回りの天上ってどこにあるのかトライしてほしいです。
というように、格付けが下がるといろんな市場に影響がでます。
今回の、フランス、イタリアの格下げについては市場が予想していたものの、
「ネガティブ・ウォッチ」を意識し、次の格下げを警戒しています。
CDSは国債に限らず、みなさも知っている企業も取引されています。
この事については、機会を作って書きたいと思います。
藤井 理(ただし)
- 新しい: 素材を活かすは、あなた次第
- 古い: 年初から大荒れ
トラックバック:0
- この記事のトラックバック URL
- http://www.f-mag.jp/archives/681/trackback
- トラックバックの送信元リスト
- 欧州市場は警戒ムード - ファイナンシャルマガジン より

