家庭も、経営も、社会も、長期の時間軸で考える 〜効率だけを追求しない、渋澤健の人生論

投稿者:ファイナンシャルマガジン編集部  2012年03月09日 大人のお金の教養

渋沢栄一さんという資本主義を日本に持ってきた方から5代目にあたる渋澤健さん。「論語と算盤」をテーマに経営塾を開催するほか、ご自身でも日本に長期投資を根付かせようと「コモンズ投信」を提供しています。いま51才の渋澤さんに、これまでの人生を振り返り、現在のご自身の生きる軸となった考え方やご自分への投資、得てきた資産。そして未来についてお話をお聞きしました。


長期投資の起点は、長男誕生がきっかけ

神原

まず、個人向けの長期投資の視点から運営している「コモンズ投信」についてお話を伺いたいと思います。金融のスペシャリストであり、ヘッジファンドなどで、ある意味、短期間ですごく成果を求められるビジネスをされてきた渋澤さんが、何故「長期投資」、それも個人による投資に興味を持ったのでしょうか?

渋澤

子供の成長と共に長期的にできることを考え、株式がいいのではと思い、インデックス投資をやろうと思った。それが長期投資との出会いでした。
38歳で結婚し、39歳で長男が生まれたとき、子供の健康やしつけ、教育などを考える中で、子供のためになにかできないかと考えて、思いついたのが積み立てでした。定期預金でも良かったのですが、それでは芸がない。子供たちが大きくなって海外留学をしたいとか、事業を立ち上げたいといったときに、「これ、使えよ!」とかっこいいお父さんになりたかったんですね(笑)

神原

個人の子供への思いで始めた長期投資が、ご自身の事業に発展していったわけですね。日本では数少ない個人向けの投信の販売というビジネスは、日本において新しい分野だったと思います。そういう新しい市場を立ち上げていく難しさ、厳しさもわかったうえで、あえて事業としてチャレンジした理由は?

渋澤

ほんとうにいろんな要素が重なり合って、会社を設立するまでに飛躍したんです。
僕は仕事としてはヘッジファンドなどの業務を通じて、資本市場の参加者としてやってきましたが、2002年に経済同友会に入会して、初めて資本市場というものを経営者の立場から見るようになりました。
そのとき感じたのは、「少なからず、ファンドを嫌っている経営者がいる」ということでした。

渋澤 健さん

コモンズ投信取締役会長

1961年  神奈川県生まれ。渋沢栄一の5代目の子孫。財団法人日本国際交流センター、ファースト・ボストン証券会社(NY)、 JPモルガン銀行(東京)、 JPモルガン証券会社(東京)、 ゴールドマン・サックス証券会社(東京)、大手ヘッジファンドムーア・キャピタル・マネジメント(NY)を経て、シブサワ・アンド・カンパニー株式会社を創業し代表取締役に就任、 2008年9月にコモンズ投信会長職も兼任、2010年11月にコモンズ投信取締役会長に就任、現在に至る 。経済同友会幹事、渋沢栄一記念財団執行理事、日本医療政策機構複代表理事、日本国際交流センター評議員、など

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