シャープ格下げ 気になる今後

投稿者:藤井 理  2012年03月13日 コラム

皆様お世話になっております。藤井 理(ただし)でございます。

今、CFPを目指して学校に通っておりますが
覚えることが多くて負けそうになっています。

どうもリスク(保険)のことが頭に入ってきません。
花粉も本格化しそうな気配、嫌な季節到来です

先週、シャープの格付けがA+ からA-まで2段階引き下げられました(A+=> A=>A-)。
おまけに、今後の見通しも格下げ方向。次に引き下げがあるとBBBになってしまいます。

格下げの影響は?

株価は格下げを受け507円まで売られ、その後反発して522円で引けました。
株式市場に与えたインパクトは小さかったようです。

一方、債券市場やクレジット・デフォルト・スワップは混乱しておりました。

格が下がるということは、企業のリスクが高まったことを意味します。
かといってA- という格付け企業が突然倒産するというものではありません。
あくまでも将来に対する不安要因が若干増えたということを意味します。

この報道を受け、債券市場ではシャープ社債の利回りが急上昇。
債券市場では一般的に、同期間の国債との金利差(スプレッド)で債券価格を表示します。
残存期間が7年の23回債のスプレッドは国債(T)+60bp(0.6%)と
格下げが始まった2月初旬のころから35bp(0.35%)上昇しました。

たかが0.35%と思うかもしれませんが、社債は100億円単位で発行されます。
仮に、今シャープが100億円の7年債を発行すると
2月初旬よりも1年当たり3500万円の支払いが増えることになります。
単純に7年では2億4500万円の利払い負担が増えます。

シャープの営業利益率は2.61%。総資産営業利益率は2.73%という値です。
簡単にいえば、2.73%より借入利息(クーポン金利)が低ければよいのですが、
これを上回る金利で資金を借りてくると企業の利益率は低下します。
あたりまえですが借入金利は安ければ安いほどよいです。

格下げがおこなわれ、かつ今後の見通しが格下げ方向にある状況下では
借入金利は上昇過程にあります。

シャープの場合、借入金と自己資本のバランスはNECやソニーよりも良いので
見守っている投資家が多いのが現状です。

一部、ユーロ円CB発行を示唆したコメントも流れており、
これが本当なら今度は潜在株式の増加から株価が下落する可能性もあります。
株価下落=CDS上昇=債券利回り上昇、という負のサイクルが始まらないと良いのですが。
藤井 理(ただし) 日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、CIIA、APF2級
データ:Bloomberg

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